画像認識AIをScratchで!写真を見て答えるアプリを作ろう
近年、AI(人工知能)の技術は急速に発展し、私たちの日常生活のさまざまな場面に活用されています。その中でも「画像認識AI」は、写真や映像から物体や人物を判別する技術として、特に注目を集めています。本記事では、小学生からでも取り組める「Scratch」を使って、簡単な画像認識アプリを作る方法を解説します。
1. 画像認識AIとは?
画像認識AIは、カメラや画像ファイルから取得したデータを解析し、「これは猫」「これは車」といった分類を行う技術です。代表的な活用例には、顔認証システムや自動運転、医療診断支援などがあります。
なぜScratchで画像認識ができるの?
Scratchそのものには画像解析機能はありませんが、外部のAIサービス(例:Google Teachable Machine)と連携することで、Scratch内でAIの結果を使うことができます。
2. 必要な準備
- インターネット接続が可能なパソコン
- Scratchアカウント(公式サイトで無料登録)
- カメラ付きPC または スマホで撮影した写真
- Google Teachable Machine(無料)
3. プロジェクトの流れ
- 画像データを集める
- Teachable MachineでAIモデルを作成
- モデルをエクスポート(Web用)
- Scratchに拡張機能を追加し、AIと連携
- 画像認識結果をもとにアプリを完成
4. Teachable MachineでAIモデルを作る
1. Teachable Machineにアクセスし、「Image Project」を選択します。
2. 「Standard image model」を選択し、カテゴリ(クラス)を作ります。例:「猫」「犬」。
3. 各クラスに画像をアップロードします(最低でも30枚程度推奨)。
4. 「Train Model」をクリックしてAIを学習させます。
AI精度を上げるポイント
- 背景や角度を変えた複数の画像を使う
- 明るさやサイズを変えた画像も混ぜる
- 各クラスの画像枚数をバランス良く
5. ScratchとAIの連携方法
Teachable Machineで学習が終わったら、「Export Model」から「Tensorflow.js」形式でエクスポートし、URLをコピーします。
Scratchでは「拡張機能」からJavaScript連携が可能な拡張(ml5.jsやクラウド拡張)を利用し、このURLを読み込んでAI判定を使います。
サンプルコード(擬似的な説明)
AIモデルを読み込む ↓ カメラの映像を取得 ↓ AIで分類結果を取得 ↓ 「猫」と判定されたら「これは猫です!」と表示
6. 実際に作ってみよう
① 背景とキャラクターの準備
Scratchのステージに背景画像を設定し、キャラクター(スプライト)を追加します。
② カメラ入力の設定
Scratchの「ビデオモーションセンサー」拡張を使うか、JavaScript連携でWebカメラ映像を取得します。
③ AI判定結果の表示
AIから返ってきた結果に応じて、「正解!」や「これは○○です」といったセリフを表示するスクリプトを組みます。
7. 応用アイデア
- クイズゲーム化:判定結果が正解ならポイント加算
- 学習アプリ化:認識した動物の豆知識を表示
- リアルタイム翻訳:結果を英語でも表示
8. Scratch画像認識AIの学習効果
このプロジェクトを通じて、子どもたちは以下を学べます。
- AIの仕組み(機械学習の基礎)
- プログラミング思考(条件分岐、イベント処理)
- データ収集と分類の重要性
9. まとめ
「画像認識AI」は難しそうに思えますが、Scratchと外部AIサービスを組み合わせれば、小学生でも簡単に体験できます。作ったアプリを友達や家族に見せれば、きっと驚かれるはずです。ぜひ自分だけのオリジナルAIアプリを作って、プログラミングとAIの世界に一歩踏み出してみましょう。
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