はじめに
近年、AI(人工知能)は私たちの生活のあらゆる場面で活躍しています。しかし、「AIを作る」というと難しいプログラミング言語や数学が必要だと思っていませんか?実は、Scratchを使えば、文字を一切書かず、ブロックを組み合わせるだけでAIの仕組みを学び、簡単な人工知能を作ることができます。
Scratchとは?
Scratchは、MITメディアラボが開発したビジュアルプログラミング環境です。命令や処理が「ブロック」として用意されており、それらをマウス操作で組み合わせることでプログラムを作れます。小学生から大人まで幅広い層に人気があり、教育現場でも採用されています。
ScratchでAIを学ぶメリット
- 文字を打たなくてもOK:ブロックをドラッグ&ドロップするだけ。
- 視覚的に理解しやすい:処理の流れが色付きのブロックでわかる。
- AIの基礎を体験できる:分類、認識、推測などの仕組みをシンプルに再現可能。
- クラウド共有が簡単:作った作品をScratchサイトに公開できる。
AIの基礎を理解しよう
AIとは、コンピュータが人間のように「学び」「判断」「予測」する技術です。ScratchでできるAIの基礎例としては以下のようなものがあります。
- 画像認識:写真や絵を分類する。
- 音声認識:声をテキストに変換する。
- チャットボット:会話を返すプログラム。
Scratchで作れるAIの実例
① 顔認識ゲーム
カメラ拡張機能を使って、顔を検出して反応するゲームを作れます。
② 文字認識クイズ
Teachable Machineなどの無料サービスで学習させたモデルをScratchに組み込むことで、手書き文字を判定するクイズが可能です。
③ AIチャットボット
あらかじめ設定した質問と回答を使って、ユーザーと会話できる簡単なAIを作ります。
必要なもの
- パソコンまたはタブレット
- インターネット環境
- Scratchアカウント(無料)
- カメラやマイク(必要に応じて)
作成手順
- Scratch公式サイト(https://scratch.mit.edu)にアクセス
- アカウントを作成
- 新しいプロジェクトを作成
- 「拡張機能」を追加(音声認識やビデオモーションなど)
- AIの仕組みを再現するブロックを組み合わせる
- テストと改良を繰り返す
- 完成したら公開
AIの応用アイデア
- 表情によって反応が変わるキャラクター
- クイズの答えをAIが判定
- 音声コマンドで操作するゲーム
学びを深めるためのヒント
ScratchでAIを作ることは、プログラミングの基礎を楽しく学べるだけでなく、問題解決能力や論理的思考も鍛えられます。また、Teachable MachineやGoogle Cloud Vision APIなどの外部AIサービスと組み合わせれば、さらに高度な機能も実現可能です。
まとめ
「AIは難しい」という先入観をなくし、まずはScratchで遊び感覚で作ってみましょう。ブロックを組み合わせるだけで、AIの仕組みやプログラミングの魅力を体験できます。これが将来、本格的なAI開発への第一歩となるかもしれません。
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