Scratchで作る!小学生でもできるかんたんAI入門
近年、AI(人工知能)は私たちの生活に深く関わるようになりました。スマートフォンの音声アシスタントや、写真の顔認識、翻訳アプリなど、AIは身近なところで活躍しています。
「でもAIって難しそう…」「子どもでも学べるの?」と思う方も多いでしょう。そこで今回は、小学生からでも学べるScratch(スクラッチ)を使って、かんたんなAIプログラムを作る方法をご紹介します。
1. Scratchとは?
Scratchは、MITメディアラボが開発したビジュアルプログラミング言語です。
文字でコードを書くのではなく、ブロックを組み合わせてプログラムを作れるため、初心者や小学生でも直感的に操作できます。
さらに、Scratchは無料で使え、パソコンやタブレットのブラウザからアクセス可能です。
- 公式サイト:https://scratch.mit.edu/
- アカウントを作成すれば作品を保存・共有できる
- 世界中のユーザーが作ったAI関連の作品も見ることができる
2. ScratchでAIは作れるの?
Scratch単体では高度なAI機能はありませんが、拡張機能や外部サービスと連携することでAI的な動きを実現できます。
例えば以下のようなことが可能です。
- 音声認識:話した言葉をテキストに変換
- 画像認識:カメラで映したものを識別
- チャットボット:会話形式で受け答え
- 機械学習:例を学習して予測や分類を行う
これらは、Googleの「Teachable Machine」や「ML for Kids」などの無料サービスを使えば、Scratchと組み合わせて簡単に体験できます。
3. 必要なもの
ScratchでAIを作るために必要なものは、意外とシンプルです。
- パソコンまたはタブレット
- インターネット環境
- Scratchアカウント(無料)
- 外部AIサービス(例:Teachable Machine、ML for Kids)
4. 実践!かんたんなAIプロジェクト例
4-1. AIチャットボット
Scratchと「Dialogflow」や「ML for Kids」を組み合わせて、会話できるキャラクターを作ります。
- Scratchで新しいプロジェクトを作成
- スプライト(キャラクター)を追加
- 外部AIサービスで質問と答えを登録
- Scratchの拡張機能やAPIを使って連携
- マイク入力やキーボード入力をトリガーに会話
4-2. 画像認識ゲーム
Teachable Machineで自分の顔や物を学習させ、Scratchで判定結果に応じてゲームの動きを変えます。
- Teachable Machineで画像をアップロードし、学習モデルを作成
- モデルを公開し、URLを取得
- ScratchでURLを読み込むスクリプトを作成
- 認識結果に応じてスプライトを動かす
4-3. 音声で動くロボット
音声認識拡張機能を使い、「ジャンプ」と言えばキャラがジャンプするなどの動作を実装します。
5. 教育的メリット
ScratchでAIを学ぶことには、多くの教育的メリットがあります。
- 論理的思考力の向上
- 問題解決能力の習得
- 創造力の強化
- プログラミングとAIの基礎理解
特に小学生の場合、「遊びながら学ぶ」ことで興味を持ちやすく、長期的な学習意欲にもつながります。
6. AIプロジェクトをもっと面白くする工夫
- ストーリー性を加える(キャラ設定や背景)
- センサーやカメラなど外部デバイスを連動させる
- 友達や家族に遊んでもらい、フィードバックを受ける
7. まとめ
Scratchを使えば、小学生でもAIの仕組みを楽しく学ぶことができます。
初めての方は、チャットボットや画像認識ゲームなどのシンプルなプロジェクトから始めると良いでしょう。
「難しいプログラミング言語はまだ無理…」というお子さんでも、ブロックを組み合わせるだけでAI的な体験が可能です。
未来のエンジニアや発明家を目指して、今日からScratchでAIづくりを始めてみませんか?
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